SDGsブロックチェーン小論文51

・日本の学校教育現場で考える暗号通貨教育のあり方|筆者:小倉 喜八郎

もし、私の未来予測が正確であれば、暗号通貨は投資の代替えでも無ければ、ただ持っていれば良いものでもなく、それ以上のものである。すでに、先進国では様々な暗号通貨がマイニングされており、その証拠に、すでに米ドルに取って代わりつつあるという情報もある。(注①)

 

テクノロジーと共に成長してきた若者達は、新しいテクノロジーを熟知している。彼らは、「近い将来、紙幣や金貨に代わって暗号通貨を使って取引をするようになるだろう」と前向きな主張もしている。(注②)


このようなことは、今までには一度も無かったのだが、今やクレジットカード、デビットカード、送金サービス、等々が地球上のあらゆる取引現場で使用されている。

私の娘は「もし、暗号通貨が法定紙幣に取って代わるのであれば、何故そのことを誰も教えてくれないの」と素朴な疑問を口にする。

 

勿論、私は暗号資産の未来について、揺るぎない予測をするほどの知識を持ち合わせてはいないので、未来については分からない。しかし、メディアが暗号資産の素晴らしさを知らせずにいる間に、学んでおく必要があると考える。


メディアがその素晴らしさを伝え始めれば爆発的に普及する事が考えられ、日本だけではなく、中国・アメリカ・ロシアなどの市井の人々が暗号通貨を使う事が日常化すれば企業や新規投資家の成功者が沢山でるだろう。では、そうなる前に日本人である私たちは何から取り組み、前進するべきだろうか。

それは、大人が率先して学ぶ事と並行し、子供たちの教育システムに積極的にメスを入れ、新しい価値について教えるべき時に来ているのではないかと考える。何故なら、明らかに現在の教育システムは時代遅れであると考えられるからだ。

 

現在の日本教育では、1945年から始まったアメリカ式のカリキュラムが今でも現場で息づいている。それは、産業化時代用に考案された古い考え方の勤勉な労働者を育成する教育システムである。現代は、より多くの人により大きなチャンスを掴む事が可能な情報化時代であり、この事を忘れてはいけないであろう。

幸いにも、2015年9月に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された持続可能な開発目標「SDGs」が全世界に示された。17に分けられたゴールのうち4番目の「質の高い教育をみんなに」という項目が、日本の教育改革にきっかけを与えてくれるのではないだろうか。

 

「24時間、365日、地球上のあらゆる場所へ、短時間で少額から届けることができ、送金履歴が改竄されないシステム」がインターネットの実現で完成した、暗号通貨システムの根幹をなすブロックチェーンは、世界中の技術者により、日々の進歩がを続いている。

 

この通貨革命と言える仕組みを未来を担う子供たちに理解させる事が「質の高い教育をみんなに」と言う理念と深く関連すると考える。

日本の情報処理教育は、小学校4年から始まる。中学校では、技術・家庭科で簡単なプログラムを習う。この、義務教育中の教育は今後もより充実させながら関連させて高校の専門教科でブロックチェーンを題材にした「暗号通貨に伴うお金教育」を積極的に導入していくべきである。


日本の学校教育では、お金を学び資産運用し、増やす為の経済教育は、大学教育でもほとんど実施されておらず、他の先進国とは大きく異なると議論されている。これは、私も同感である。

 

だからこそ、今回の「SDGs」をターニングポイントとして、学校教育のカリキュラムの中に暗号通貨を含めた経済教育を導入する時である。


私も40歳まで学校現場におり、当時は考えもしなかった新しいビジョンが、国連サミットで示されていることに畏敬の念を持っている。この機会に教育現場でも積極的に論議が盛り上がってくれることを強く願う。

前職の事を思い返すと、競争の無い保守的な公務員の世界では、国連の提唱に関心を持たない教員も多く、「建前でしょう、それは」と言う声が聞こえて来そうである。

 

そのような現状では、理想論や一般論を現場に提唱しても実現しない。政治主導型で進めるのが現実的な手法であろう。また、企業サイドでSNSを積極的に活用した宣伝活動をする事も効果的であろう。教育現場を囲み込むようにした上意下達の取り組みが現場を変えるには必要なのである。

 

また、新しい習慣や技術が定着するまでには紆余曲折が伴う。何故なら、お金に関することは、不安論や疑念、フェイクニュースが飛び交う事が考えられるからだ。暗号通貨に批判的なマスコミは必ず情報を都合の良いように歪曲して流すであろう。


そのような、非難・中傷を明確に打ち消す事ができるのが、暗号通貨技術を根底から支えるブロックチェーンの技術なのである。

また、この技術の画期的な点のひとつに「マイクロペイメント」が可能になるという特徴がある。1円や10円のような少額決済の手数料が無料に近い値段で簡単に決済でき、世界中に送金が可能になる。

 

銀行や特定の金融機関に口座を持てない人でも、スマートフォンがあれば送金を受け取れる。高額の手数料を負担する事無く決済できると言う事は実に革命的なことである。貧困にあえぐ人々にも小額からの送金が可能になるので手軽に支援する事ができるようになる。

この「ブロックチェーン技術」を提案したサトシ・ナカモトが書いた論文「ビットコイン: P2P 電子通貨システム」の素晴らしさを、この点からも再認識したい。


一般社団法人日本クリプトコイン協会代表理事の山下健一氏は「暗号通貨は、物理的に存在しない。スマートフォンやパソコンの端末の中で価値として存在するだけである。大変便利でコンピューターネットワークの中でより多くの人の手に渡り流動性が増すことにより『人と人の繋がり』も育まれる。(注③)」と、この事を表現している。

2030年まであと9年。「SDGs」に掲げる持続可能な発展と地球環境の両立が実現すれば世界から貧困や戦争も無くなり穏やかな理想郷が創造できるはずである。しかし、それは人間の歴史を振り返ると、そんなに簡単な事ではない。

 

それでも、一人でも多くの人が、ビットコインがどの様な思想の元で生まれ、その思想がこれからの世界を                                どの様に変えていくのかと想像するだけで前向きな希望を抱くことができる。


子供から大人までが、暗号通貨の素晴らしさや楽しさを学べる場を作ることが、これからの私の目標である。

{参考資料}

注① 「RICH DAD Magazine」ロバート・キヨサキ 2021年2月20日(有料メルマガより)
注② 「RICH DAD Magazine」ロバート・キヨサキ 2021年3月3日(有料メルマガより)
注③ 「山下の独り言」山下健一 2021年2月(会員向けメルマガより)

筆者:小倉 喜八郎

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