SDGsブロックチェーン小論文58

国境を跨いだ医療情報の共有が人々の健康を増進する|筆者:鈴木 翔晴

はじめまして、当協会代表理事の山下健一@Kenichi_Y)です。

 

今回は、公認アドバイザーである「鈴木 翔晴」さんの小論文をお届けいたします。「医療」と「ブロックチェーン」は非所に相性が良く様々な活用方法が考えられます。

 

それでは、本文をご覧ください。

私は、ブロックチェーン技術を用いて医療技術情報、個人の既往歴を国境を跨いでの即時共有を可能とすれば、SDGs17の目標の内の1つとなる「全ての人に健康と福祉を」(2)の達成に大きく近付いた2030年の未来が実現されると考える。

 

医療技術が着実に進歩している現代においても、世界中で多くの患者が救える可能性があったのにも関わらず亡くなっている。その理由として、各医療機関が持つ医療技術情報が不十分、患者の既往歴の共有が不完全と言う点が挙げられる。

特に後進国においては、「医療情報の不備」(1)が目立つとされている。大方の患者及び患者の家族は、医者を信頼して彼らの元に訪れ、俗世間で専門の医療知識を持つと言われている彼らの懸命なお言葉に従い、治療処置を受けることを選択している。

 

一方で医者の方々は十分な情報を収集できずに、処置の判断を行わなければならないケースが多々ある。それにも関わらず患者の家族に藪医者、殺人者と言われ泣き嘆かれている医者もいる。

 

彼らが、決して手を抜いたとは言い切れないにもだ。そう言う意味で、医者は情報化社会と言われているにも関わらず、あらゆる分野の情報がどこか集約的な現代社会に圧迫された被害者の1人なのだ。

世界中に渡って医療技術情報、個人の既往歴の共有の効率化を行うことで、全世界の人々の健康の質を高めることに繋がる。他のSDGs17の目標でもある、「ジェンダー平等を実現しよう」及び「人や国の不平等を無くそう」(2)の達成にも一役を買うポテンシャルを秘めていると考えている。

 

またSDGsの各目標らは、区別化しているもののそれらの内にある要素らは重なりあっておりSDGsに寄与するであろう行動の1つ1つが連鎖的に各目標に自ずと良い影響を与えると考える。

次に、ブロックチェーン技術の普及により医療技術情報、個人の既往歴を国境を跨いで即時共有を可能にすることを推奨する2つの理由を説明する。

 

まず1つ目として、昨年からニュースで見ない日はないコロナウイルスのようなパンデミックを起こす可能性を持ったウイルスに対する緊急対応の質を向上させることだ。2021年7月4日午後7時時点までに、「397万4841人」(3)もの人々がこのウイルスにより亡くなったとの報告があった。

今回のコロナウイルスの一件で身を染みて痛感したが、各国において緊急度の高いウイルスに対する認識の統一が出来ていなかった。

 

WHOもアメリカ、欧州の国々は病床がひっ迫していることを認識してから制度対応を開始した。各国の政府、当組織も含めて初動に問題が無ければパンデミックを起こすことは無かった(4)と見解を出している。

 

私も同様に各国政府でのウイルスの詳細情報、緊急度の高さの認識統一をいち早く行えていればここまで死者数を増加させることはなかったのではないかと考える。

 

このようなウイルスの研究結果をいち早く世界中の医療機関に分け隔てなく共有することが出来れば、死者数の低下、病床の圧迫をさらに緩和することができるだろう。

つまり、ブロックチェーン技術を用いてウイルスの特徴、患者が訴える症状、後遺症、患者に行った処置結果の情報、そして人々の既往歴を世界の医療機関で統一して参照可能にすることで、ウイルスに関する研究の効率、医療対応の質の向上に大きく貢献できると言うことである。

 

そして医療技術情報が未発達である後進国の患者らも適切な応急処置、薬の服用が今より可能になる。そう「全ての人に健康と福祉を」のみならず「人や国の不平等を無くそう」(2)の目標達成にも寄与することになるのだ。

 

もしコロナウイルスで亡くなった「397万4841人」(3)という死者数の幾割かを今回のブロックチェーン技術の活用で減少させることが出来るならば、経済社会の活性化にも、コロナウイルスに怯える人々の心の安堵にも繋がるということだ。

次に2つ目の理由を説明する。それは、グローバル化に伴い増加中の外国人移住者に高品質な医療サービスを提供することを可能にすることだ。グローバル化が進行している世の中で、昔ほど外国人に対する偏見の壁は日本でも薄くなってきている。

 

私は、大学時代にアメリカのウィスコンシン州に2年間程住んだ結果、小さい頃に抱いていたアメリカ人の変人的なイメージ、常に陽気なイメージが無くなり外国人も私と同じ人間であると実感した。

 

現代において、世界中で異なる血を引いている者たちが互いに啀み合うことは減少しているが、各国の外国人に対応する医療体制はどうであろうか。

実際に私がアメリカに滞在していた時に、数日間の間、胸に激痛が走り苦しんだ時期があった。その時、医療に関する専門用語を使用して、現地の医者と英語でコミュニケーションを取ることは難易度が高く適切な処方を受けられるか心配であった。

 

レントゲンを撮って異常の発見がされなかったために、医者は要安静という判断であった。しかし現在でもあの処置が最善であったのかと思う。実際に海外に移住した方々の中で医療体制に不満、不安を抱くことがあると感じる方は多い。

 

医者が外国人移住者を担当する際に国境を跨いで患者の既往歴を参照することを可能とし、各言語に対応し自動翻訳された既往歴報告書が容易に作成できるような仕組みを実現して欲しい。

これにより、医療サービスの質を向上させるだけでなく、各医者が1日に対応することができる患者数を増加させることができ、女性が今だに治療優先度が低い国々でも女性が適切な治療を受けやすい環境を整えやすくできるだろう。

 

SDGsの「ジェンダー平等を実現しよう」及び「人や国の不平等を無くそう」(2)の実現に大きく寄与することが可能である。これにより、移住者の生活の質の向上を促し、よりグローバルな世界、より平等な世界の実現を可能にすると考える。

このようにブロックチェーン技術を用いて医療技術情報、個人の既往歴を国境を跨いで即時共有を行うことで、SDGsの各目標の実現に大きく寄与する。

 

今回の小論文で主に「全ての人に健康と福祉を」、「ジェンダー平等を実現しよう」及び「人や国の不平等を無くそう」(2)の目標達成に直接的な効果があると示唆したが、冒頭でも述べたように SDGsの各目標らの内なる要素は互いに重なりあっているため間接的に他の目標にも良い影響が生じることを望むことができる。

ブロックチェーンの共有情報の透明性の担保、分け隔てなく使用者の参照を可能にする技術は応用次第で人々の笑顔を育むことを促すと考える。コンプライアンス、環境保全、差別の無い世界に本格的に重きを置き始めた現代には、ブロックチェーンという技術が鍵になることは明白だ。

 

ブロックチェーン技術を用いるビットコインが台頭している暗号通貨は、2020年末から2021年前半に及んだ暗号通貨のバブルにより多くの人が認知をしたものの投資対象という根強い印象は今だに残っているように感じる。

しかし私は、ブロックチェーンの持つ技術的な可能性、開発経緯、応用例をより多くの方々に周知していただくための活動をしたい。そしてそれが間接的とはなるがSDGsの目標達成に寄与することを切に願う。

筆者:鈴木 翔晴

[脚注]
(1)国際協力機構国際協力総合研修所. “保健医療セクターにおける 「総合的品質管理(TQM)手法」 による組織強化の研究,” 2006, p.36 – 76. (online),

(2)外務省 国際協力局. “持続可能な開発目標 (SDGs)と日本の取組,” 2021, p.1-5. (online)

(3)AFP BB News. “新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(4日午後7時時点) 死者397.4万人に”. 2021-07-04.

(4)BBC News. “Covid: Serious failures in WHO and global response, report finds”. 2021-05-12. 

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