世界でいちばん貧しい大統領が伝え続けた本当の幸せ

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世界でいちばん貧しい大統領

皆さんは、ホセ・ムヒカ元大統領をご存じでしょうか。絵本『世界でいちばん貧しい大統領』が有名になったので、知っておられる方も多いのではないかなと思います。

 

ホセ・ムヒカ元大統領は、日本の半分ほどしかない、ウルグアイという小国の大統領を務めていました。2012年にブラジルのリオデジャネイロで、環境悪化した地球の未来について話し合う国際会議にて、素晴らしいスピーチをした事がきっかけで、多くの人々に知られるようになりました。日本では、そのスピーチの内容が、絵本になって出版され、その絵本がメディアでも大きく取り上げられた事から、日本人にも広く知られるきっかけとなりました。

 

大統領なのに、質素な背広にノーネクタイ、大統領の公邸には住まず、町から離れた農場で、奥さんと花や野菜を作り、大統領の仕事には古びた愛車を自分で運転して仕事へ向かうという、世の大統領が絶対にしない事を、当たり前のようにやる人でした。

 

今回は、SDGsを学ぶ上で、その根幹部にある、とても大切な事を、ムヒカ元大統領から学ぶ事ができたので、コラムを通してこの学びを次世代の子供達に、親御さんを通して伝わる事を願って、シェアしていきたいと思います。

小学校での環境教育と矛盾していた現実社会

あなたは、小学校でどんな環境教育を受けましたか。私は、小学生の頃に、

地球にある資源は未来の子供達から貸して貰っているの物だから汚しちゃいけないんだよ、綺麗にして返さなえればならないんだよ。』と教科書で教わりました。

 

しかし、社会に出て現実を目の前にした時、一体誰が資源を大切にしているのだろうと、近所の小さな排水ダムの上に浮かぶ大量のゴミと汚水を眺めながら、常々疑問に思っていました。

 

教わった通りにゴミを分別し、小学校で毎月定期的に開催されるゴミゼロ運動をしながら通学していましたが、教科書で習った環境汚染を食い止めるような活動だとは思えず、疑問は拭えぬまま大人になりました。

 

月日は流れて、日本クリプトコイン協会を通してSDGsを知りました。SDGsは、持続可能な社会を目指す目標として、とても素晴らしく、大切な概念であると感じたのと共に、私の頭には大きな疑問が浮かびました。

 

『何故、環境を持続できなくなったの?』

 

日本でメディアを通して伝わってくるSDGsというのは、とても断片的で、切り抜かれただけの伝わり方が多く見受けられ、私はいつも何かズレた感覚を感じていました。

 

メディアにはスポンサーが存在します。スポンサーの都合が悪くなるような事を、基本的にメディア側は発信しません。

 

フリース素材の衣類を洗濯すると、大量のマイクロプラスチックが下水に流れ出ることも、植物油脂と記載されたパーム油は、今のままの消費量が続くと、広大な森林が驚異的なスピードで失われて行く事実など、企業が自ら公に明らかにする事はないでしょう。

 

しかし、私が目を向けていた部分は、表面的なことではなく、環境問題を認知していながら、それでも何故、人は、過剰な消費をやめられないのか?という根本的な理由についてでした。そんな時、私の疑問に答えてくれたのが、『世界でいちばん貧しい大統領』の絵本でした。

4度も逮捕され12年も投獄された男が大統領になれた訳

今回のコラムを書くにあたり、映画を一つ視聴し、ムヒカ元大統領がどういった人なのかを、詳しく知ることができたので、少し共有します。

 

ホセ・ムヒカ元大統領が、ウルグアイで過ごした幼少期は世界第二次世界大戦の最中、物が無く貧しい時代でした。7歳で父親を亡くし、大変な時代に、大変な生活を送って育ちました。

 

近所に日本人の集落があり、そこでは他の国から移民してきた人々や、ウルグアイの人々も混じり、協力し合って、皆んなで菊の花やカーネーションを栽培して、生計を立てていました。日本人と一緒に働き、その真面目な働きぶりと賢い運営方法に、ムヒカ元大統領は大いに学ぶものがあったそうです。

 

1970年代にかけてウルグアイの経済が傾き、失業者が増えるなど、貧富の差が広がった時期がありました。この時、大人になっていたムヒカ元大統領は、国家に対して大きな不信感を抱き、独裁へ向かおうとする国に対して、貧しい人々を救うために、クーデターやゲリラ活動を行うメンバーとして参加し、リーダーとして活躍していました。

 

様々戦いの中で、6発の銃弾に打たれ、4度も逮捕され、12年も投獄されたムヒカ元大統領は、それでもいつも貧しい人々の味方であり、独裁する軍事政権を嫌い、12年投獄され、拷問を受けてても尚、その志が揺らぐ事のない、とてもとても強い人でした。今のあの優しい笑顔からは想像もできない程の、壮絶な人生を歩んできた人です。

 

いつも貧しい人の立場に立って、味方になり、本当に大切なことを見極め、先頭を切って意思を示して来たムヒカ元大統領は、1985年の軍事政権の終焉後、解放され、元の生活へ戻り、花の栽培を再開しながら、人々が公平に豊かである社会を実現するべく政治活動に再び参加していきました。それから、あれよ、あれよとウルグアイの大統領にまで駆け上がっていったそうです。

 

こんな経験をして来た人だからこそ、言葉の重みが違い、人々の心に届くものがあるのだと感じざる終えませんでした。

ホセ・ムヒカが伝えたかった本当の問題とは

ムヒカ元大統領、がリオデジャネイロの環境問題に対する国際会議で放った言葉は、環境問題の根幹にある、私達の「欲と考え方」について、強く問いかけるものでした。スピーチは10分程あるのですが、言葉をいくつか抜粋します。

 

『我々が今挑戦しようとする目の前の巨大な困難は、決して環境問題ではなく、政治の問題なのです。』

 

『人類は今、消費社会をコントロールできていない、逆に人類の方がその強力な力に支配されているのです。』

 

『私達は、幸せになるためにこの地球にやってきました。』

 

『貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです。』

 

『気づかなくてはいけません、水問題や環境の危機がことの本質ではないということです。』

 

『環境のために闘うのなら一番大切なのは人類の幸せであることを忘れてはなりません。』

 

本来であれば、選ぶことなんてとても出来ないような、どれもとても大切な言葉ばかりのスピーチなので、是非一度ご視聴していただけたらと思います。

 

この国連会議でムヒカ元大統領が訴えた事こそが、SDGsに皆で取り組むべき理由だと、私は強く感じました。そして、たった30%の人しか投票に行かない若者世代に、政治に対して自分の意思を表示する「投票」を行うことの本質的な意味と、投票にすらも来てもらえない、一部の人しか参加できないような日本の政治状態であるということを、各々の世代が理解し、その距離を縮める必要があるのだと思いました。

だからSDGs×ブロックチェーンを伝える

日本クリプトコイン協会の初級検定講座では、お金について、ブロックチェーン仕組み、SDGsなど、様々な分野や技術を紐付けて学ぶ事ができるのですが、私がこの講座の中で最も強く印象に残っているのは、選挙の投票をブロックチェーン技術を用いて行うことで、より投票がしやすくなるという講座内容です。

 

投票に行けない人もいます。では、どうしたら投票しやすくなるのか。投票会場に来てもらわなくても投票できればいい。それはブロックチェーンの技術を用いれば可能な事であり、不正も改ざんも極めてし難いという特性を活かせば、人が管理して行う選挙よりも、より正確に投票数の集計も行う事ができるのですよ、そう教えていただいた時に、私は暗号通貨の本当の可能性を初めて理解することができました。

 

暗号通貨が単なる流行りではないこと、未来で確実に多くの人々がこの技術を利用しているという確信、少子化が進むこの日本でこそ活躍できる仕組みであり、暗号通貨の多様性がSDGsに繋がっていることまでも、丁寧に教えてくださいました。

 

初級検定講座の学びを通して、理解できる物事の幅は、確実に広がります。多くのことを学び取ることができる初級検定講座は、一日で受講が完結しますので、とても効率的であることも魅力です。時間をかけて学ぶ知識は財産です。未来の子ども達にも、変わりゆく時代の本質を捉えて、親からの知識としての財産分与ができきたのならば、素敵なことなのではないでしょうか。私たちと一緒に学んでみませんか。日本クリプトコイン協会では、初級検定講座だけではなく、お金の教育講座、SDGs×Blockchain講座なども開催されています。あなた興味を、確かな知識に変えるお手伝いができますことを楽しみに、お待ちしております。

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投稿者プロフィール

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鵜飼愛華公認暗号通貨技能アドバイザー
日本クリプトコイン協会 / 公認暗号通貨技能アドバイザー
老舗農家にて日本料理に使われる伝統野菜の栽培・出荷を行う二児の母。
主婦の立場からわかりやすく暗号通貨の本質を解説。