ここで、SDGsが2030年までに達成すると掲げている目標を、ブロックチェーンがどの様な形で可能にするのかを推測していきたい。
SDGsの目標1に、「貧困をなくそう」とある。かなり前からあげられていた目標だが、達成までには道半ばである。
活発に行われている募金活動やボランティア活動。そんな活動がある中で、なぜ目標達成に至らないのであろうか。
本当に物資や食料が必要な地域に行き届いていない事や、国際送金する際に多額の手数料などが徴収されているなど、この他にも原因は考えられるだろう。
例えば、寄付を集めている団体は複数あり、その団体ごとに振り分けなどをきめているが、それぞれの団体が同じ地域に二重で送金しているケースもあるだろう。
違う地域に送っていたとしても、その地域に必要な物資が送られているかは分からない。
国際送金される寄付金は、手数料を差引かれることにより、本来集めた額にくらべ少なくなり送金先の手元に渡る。
また、寄付する側は、自分が寄付したお金がどこで、どの様に使われているのかが明確に分からないため、不透明な送金方法だともいえる。
しかしながら、これらの問題は、ブロックチェーンを使うことで解決できる。
どこの地域で何の物資が足りていないかという情報を書き込み、足りない地域にしか送らないというシステムにすれば、そのように実行される。
寄付する先も、団体だけではなく、個人で困っている人を判断できれば、送付先アドレス(QRコードなど)さえわかってしまえば、手数料を気にすることなく、小額から届けたい額を送ることができる。
自分が送付した「価値」がどこでどのように決済されたのかも、ブロックチェーンという公開台帳は、すべての履歴を見ることができるので、安心して寄付することができる。