国の経済指標として一般的に挙げられるのはGDP(国内総生産)です。
一定期間内に国内で産み出された物やサービスの付加価値の合計のことであり、豊かさを表す指標の一つです。
ただしGDPは経済活動を把握するための最も重要な尺度ですが、人々の物質的幸福度を測定するのに適しているとは言えません。
以前私は、GNP(国民総生産)に着目していましたが、そこにも個人所得の格差は表されません。
ここで、国民の平均所得は増加していても所得格差はより広がっている点において一つの考察をもって見ていくと、
企業や行政(以後管理者とする)に従事している勤務者の場合、主に管理者から賃金を得るという構図かと思われますが、それは管理者の意向によって大きく上下する可能性を秘めています。
もちろん賃金の高い職種、国に守られている職業はあるでしょう。
しかし、勤労者が生み出している財やサービスが賃金として適切に反映されているのかという点においては、再三疑問を抱いてきました。
ただ、これまでの歴史を振り返ると中央に位置する企業が力をつけ、組織を形成する従業員に富を分配するという流れも必要でした。
今後もこの構図そのものに異を唱えるつもりはありません。
しかし、インターネットの普及から、発展目覚ましいブロックチェーン技術・産業を通してみると、この構図に対する疑問と新しい価値観がこの数年で目まぐるしく現実化しています。
今後企業はこれまでの分配構造や在り方に大きな見直しが求められるでしょう。
私はブロックチェーン産業の現状とこれまでの体験経験を踏まえ、客観的かつ主体的に「富の再分配」を実現するプロセスがより明確になってきました。