ビットコインの本質と利便性

NOTE|ビットコインの本質と利便性を現在のエルサルバドルから考える

目次

ビットコイン高騰の要因

ビットコインが6万ドルを超えてレンジ相場を形成しています。

高騰の大きな要因は2つあり、エルサルバドルでビットコインが法定通貨になった事と米証券取引委員会(SEC)がビットコイン先物ETFを許可した事です。

この内、今後も期待されるのが、エルサルバドル以外における開発途上国のビットコイン法定通貨導入です。

2021年6月上旬に、エルサルバドルでビットコインが法定通貨になるというニュースが流れ相場が動き始めました。これは、一国の大統領が主導する政策としては初めての出来事であり、世界中の注目を集めました。

国家が発行している通貨ではないビットコインを法定通貨と認め、国内で使用できるようにし事による反発が出たものの、それ以降のビットコイン価格は上昇し、現在はエルサルバドル国民も大統領の政策を友好的に受け止めている様です。

ビットコインを法定通貨にする理由

開発途上国に住む人々の7割前後は、銀行口座を持っていません。その理由は様々です。

フィリピンへ何度か足を運んでいた時に聞いたリアルな話では、「明日、生活できているかどうか分からないのに貯金なんて考えられない」と話していたことを鮮明に覚えています。

先進国では考えが及ばない発想でしたが、現地のリアルな生活環境を見ると、納得できる言葉でした。

エルサルバドルも同様に、7割前後の国民が銀行口座を持っていない環境で暮らしています。では、エルサルバドルの国民が海外へ出稼ぎに行った場合、どの様な方法で、愛する家族へ送金しているのでしょうか。

答えは、送金業を営む仲介業者の活用です。送金額は、年間4億ドル(440億円)に達しています。1回の手数料は、10%を軽く超える事もあり、年間約44億円以上が手数料として徴収されています。

しかしながら、これまで銀行口座を持たない人々にとっては、送金業者を使う以外の選択肢がありませんでした。そこで、エルサルバドルのブケレ大統領が目を付けたのが「ビットコイン」でした。

・先進国により供給をコントロールされない
・送金手数料が送金業者よりも安価
・口座維持管理手数料が徴収されない
・金融機関によりアカウントを凍結されない
・スマホさえあれば管理できる
・セキュリティーが高く改ざんされない


先にも書いたように、施行した当初は、この様なメリットがあるにも関わらず、エルサルバドル国民へのビットコインに対する説明が行き届いていなかったため、戸惑いを隠せない人々も少なくありませんでした。

ビットコインを学ぶことのメリット

卸売業を営む男性は、米国からの送金を受けるのにメリットがあると言います。

この他にも、エルサルバドル国内での環境が整っていけば、戸惑いを感じている国民も、日常での活用が一般的になる事と考えます。

では、どうすれば環境が整っていくのでしょうか?

それは、いつの時代でも、どの国においても、必要とされるのが「学び」です。何故なら、活用する為のハードルが高ければ、人は手を付けにくいものだからです。ビットコインも例外ではありません。

しかしながら、ビットコインはスマホさえあれば、無料でアプリをダウンロードし、送受金が可能となります。アプリを紛失したり、アプリを誤って削除したとしても、秘密鍵の管理方法を理解していれば、ビットコインは取り戻せます。

これは、財布はスリに合うと、中の現金は戻ってきませんが、スマホを紛失してもビットコインは戻ってくることを意味します。

エルサルバドルでの現状とこれから

現在、エルサルバドルでは、街中にビットコインATMの設置が進められており、使用環境が次第に整っています。

国としても、マイニング事業に力を入れ始めており、さらなる事業展開にも注目が集まっています。今後は、エルサルバドルでの今回の政策が順調に進み、一定の成功を収めれば、間違いなく諸外国にも波及すると考えます。

では、そうなった場合、どの様な状況が考えられるのか。

それは、世界三大基軸通貨である、ドル、ユーロ、円ん、の3通貨に影響されない通貨ネットワークが構築されることになります。

これは、先進的であるように見えて、先進的な技術を持ちながら、過去に戻っているとも言い換えられます。何故なら、数百年前は、世界各国ともに、その国々の通貨で国家が成り立っていたからです。

基軸通貨は多くの方が使用するため利便性は向上しますが、利権を握られ国家間においても、貧富の差が現れます。

現在が、その状況です。

しかし、国家に管理されないビットコインを基軸通貨にすることで、国家間のネットワーク環境を整え、より自由な国家運営を実践することができると考えられています。

エルサルバドルがビットコインを法定通貨にしたという歴史は、現段階ではまだ、歴史の一ページに刻まれた小さな出来事の様に捉えられていますが、数十年後、数百年後から現在の歴史を学んだ時、通貨の概念を根本から変えたであろう歴史として、刻まれていることでしょう。

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投稿者プロフィール

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山下健一代表理事
暗号通貨の思想とブロックチェーンの概念は、金融システムをより安全に低コストで運用できるだけでなく、銀行口座を持たない20億人の生活環境を底上げします。また、寄附や募金へ広く活用されることは、SDGsの達成にも貢献する事でしょう。一人でも多くの方と共に、正しい暗号通貨システムの可能性を学び、実生活や仕事にも取り入れて頂けるよう、当協会はこれからも「暗号通貨技能検定講座」の開催を重ねて参ります。

【資格・受賞歴】
・日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー
・東久邇宮記念賞受賞
・東久邇宮文化褒賞受賞
・特許:特開2016-081134号
・特願:2018-028585