なぜ新紙幣(新札)を発行するのか、本当の理由を考えてみた

はじめまして、当協会代表理事の山下健一@Kenichi_Y)です。

 

まずは、この記事を手に取っていただきありがとうございます。

 

この記事では、国がキャッシュレス社会を推進する中で、「なぜ新紙幣(新札)を発行する必要があるのか?」という話題に、興味関心がある方へお届けします。

 

そして最後まで読み進めていただくことで、次の5つについての理解が深まります。

この記事で学び得られる5つのこと

  • 新紙幣による経済効果の規模
  • 新紙幣発行の理由と効果
  • アングラマネーとは何か
  • アングラマネー撲滅の方法
  •  仮想通貨の知っておきたい特徴

世界はキャッシュレス社会へ移行しようとしています。

 

しかし、そのような中で発表されたのが「新紙幣発行」のニュースでした。

 

きっと多くの方はこう思われたのではないでしょうか?

 

「キャッシュレス社会が進む中、なぜ新紙幣を発行するの?」

 

新紙幣を発行することにどんな意味があり、現在の紙幣に問題があるとすれば、どのような問題があるのでしょうか。

 

今回の記事では、上記の内容に加え、世界的に話題の暗号資産(仮想通貨)がキャッシュレス社会へ移行する過程で、どのような関わりを持つのかについても触れます。

 

そして最後には、新紙幣発行の理由の先に、「何か特別な理由があるのではないか?」との仮定も踏まえ、皆さんと一緒に考察していきたいと思います。

 

それでは、「新紙幣発行の本当に理由」を一気にひも解いて参りましょう。

目次

新紙幣が起こす経済効果

財務省から、2019年4月9日に新紙幣が発表され3年以上経過しました。日本は2025年に向けてキャッシュレス化の比率を、「現在の20%から40%へ引き上げる」という国策にも相当する政策を打ち出しましたが、新紙幣の発表は、その矢先での出来事でした。

 

財務省としては経済効果についての試算は行っていないようですが、財務省の可部理財局長は業界団体「日本自動販売システム機械工業会」の試算を挙げ、需要については、

現金自動預払機(ATM)や自動販売機などの改修で、紙幣のデザイン変更への対応で7700億円、500円硬貨への対応で4900億円、合わせて1兆2600億円の需要が見込まれる。

と述べています。

 

しかし、2019年度予算案で閣議決定した一般会計の歳出総額は101兆4564億円であり、上記の額は1%にもみたない額です。

新紙幣を発行する理由とは

新紙幣発行の理由として最初にあげられるのは、「偽造紙幣の急増」ではないでしょうか。

 

1999年は、約4,000枚の偽造紙幣が確認され、2004年にも25,000枚を超える偽造紙幣が確認されました。

 

しかし、新紙幣が発行された2004年以降、偽造紙幣は急激に減少し1999年代近くまでは減少に転じたことで、新紙幣の発行は政府の正しい判断だったと言えるでしょう。

 

次に、紙幣の「ユニバーサルデザイン化」があげられます。

 

ユニバーサルデザインとは、誰もが確認しやすく使いやすいデザインです。

 

つまり、文字の大きさや配置などが世界的にも重要視されていることから、ユニバーサルデザインとは「見やすくわかりやすいデザイン」であることがポイントだといえます。

ドル紙幣のデザインの違い

出典:国立印刷局

現金(紙幣・硬貨)を使用する人々は年齢性別に関係なく、誰もが毎日、決済や交換のために使用しています。

 

そんな現金ですが、海外では紙幣のデザインが問題となり、訴訟に発展したという事例があります。

 

たとえば、アメリカでは紙幣の文字が小さかったことで訴訟を起こされました。もちろんこのような訴訟、日本では考えにくい実例です。

 

しかしながら、グローバル社会になり海外渡航者が年々増加していることを考えると、「先の訴訟は、遠い異国の出来事であり、日本政府には関係ない」などと、見過ごせない問題になる可能性も秘めています。

 

ユニバーサルデザインを取り入れることは、その様な問題も含め、これまで想像しにくかった問題の解決につながるとも考えられています。

 

次に、海外では日本以上にキャッシュレス化が進んでいます。

 

日本国内の店舗に目を向けてみると、クレジットカード決済やQRコード決済で対応できていない店舗は数多く存在する。

 

その様な状況であることから、現金を使わなければならない外国人も多く、一目見て手持ちの紙幣が幾らなのかがわかるデザインであることは重要です。

 

もちろん、キャッシュレスの推進に関わっていた企業や関係者の方は、「キャッシュレス化の時代に、なぜ新紙幣?」と思われたでしょう。

 

しかしそこには、キャッシュレスを推進する為にも、新紙幣を発行しなければならないという、他の狙いがあるのかもしれません。

 

では、「他の狙い」とは一体何なのでしょうか?

 

現時点、あくまで政府における新紙幣発行の狙いは、偽造防止政策のためだと説いています。

 

よって次の項では、

 

「新紙幣発行の理由には、何かほかに大きな狙いがあるのではないだろうか?」

 

を念頭に置き、他の狙いについて皆さんと一緒に考察を進めてまいります。

アングラマネーとは何か

ここまで、新紙幣発行に伴う現在の状況を見てきましたが、新紙幣を発行する本当の理由は、次のような構想があるからではないかと推測します。

 

日本には約30兆~50兆円の課税を逃れている「現金」が存在していると言われており、この通称をアングラマネーと言います。

 

2004年11月1日、現在の新紙幣が発行された際にも、アングラマネーへの対策は目的の一つではないかと言われていました。しかし政府は、そのことについて公言する事はありませんでした。

 

では、新紙幣の発行が何故、アングラマネー対策になるのでしょうか。

 

理由はこうです。

 

たとえば明日の午後に日本政府から、「あなたのお財布にある1万円札、それは新紙幣が発行された日から3年以内に、交換もしくは預金しなければ、その紙幣はただの紙くずになります」。

 

こんな発表があったらいかがでしょうか?

 

筆者である私を含め、きっと多くの方が同じ行動をとるのではないかと想像できます。

 

そうです、多くの方がとる行動とは、「現在の福沢諭吉さんを渋沢栄一さんへ交換する、もしくは福沢諭吉さんを ATM の中に入居してもらう」という行動に走ると想像できます。

 

もしくは、アングラマネーを貯めこんでいる人々であれば、高級なブランドバックや高級腕時計をブランド買取ショップで現金一括購入したり、高額な絵画や価値のある切手を購入するかもしれません。

 

結果、そこにはもれなく「消費税の支払い」がついてきますので、国としても税収が上がるという経済効果も付随します。

 

この様なことから、新紙幣発行の裏側には、何百億円もしくは何千億円という額の「アングラマネー対策」という目的が潜んでいるのかもしれません。

アングラマネーと仮想通貨の違い

紙幣や硬貨には、所有者の名前を記載する欄はありません。

 

よって、それら現金は数えきれない人の所有物として世間を渡り歩いています。

 

現金は「物」であるにもかかわらず、一定の場所にとどまることを知りません。

 

その反面、現金はとどめようと思えばとどめることもできる。

 

結果、この特徴が、現在のアングラマネーを生み出したとも言えます。

 

そのような中、キャッシュ(現金)をレス(さらに少なく)することにより、お金の所有者を明確化しようとしている政策が、キャッシュレスの推進です。

 

キャッシュレスが便利であるという環境は、それを使っている人や物の情報が「プラットフォームを提供している企業にすべて監視されている」ことを意味します。

 

これは、私たちの身近にある「SNS」も同様であり、お金をデジタルとして扱うキャッシュレスサービスの環境と似ています。

 

では、日本政府が「仮想通貨」から「暗号資産」という名称に変えたビットコインなどは、アングラマネーであり常に監視されているのでしょうか?

 

答えは「Yes」であり「No」です。

 

なぜなら、ビットコインやイーサリアムは、送信や受け取りの履歴を追跡できるけれど、その送受信者が誰なのかという「個人を特定する」ことは非常に困難だからです。

 

Yes:送信履歴を追うことはできる。
No:個人を特定することは困難。

 

なぜ困難なのかという点については、順を追って学習すると明確に理解できますが、この時点では「送信履歴は追えるけれど個人を特定しずらいシステムなんだ!」とだけ認識いただければ問題ありません。

 

もちろん、ビットコインやイーサリアムなども、現金同様にアングラマネーになりうる可能性がないとは言い切れません。

 

しかしながら、包丁で人を傷つけることもできれば美味しい料理を創る道具にもなるように、お金もアングラマネーになるか否かは、「使う人のモラル」にかかっています。

 

デジタルでありながら現金(キャッシュ)の性質をもつお金、それが仮想通貨でありビットコインです。

 

もしかしたら、今回の新紙幣の発行が最後となり、シンギュラリティが起こるとされる2045年までに、このような発表があるかもしれません。

 

「あなたのお財布にある1万円札は、3年以内に預金、もしくはデジタル資産か仮想通貨に交換しなければ、その紙幣は紙くずになります。」

まとめ

いかがでしたか。

 

今回は、「なぜ新紙幣を発行するのか、本当の理由を考えてみた」について皆さんと一緒に考察してきました。

 

お金は歴史とともに形を変えています。

 

原始時代、私たち人間は、必要な「物」を手に入れるために「物々交換」というシステムを活用しました。

 

その後、私たちの祖先は、さまざまな経験と学びを経て、「価値の保存・価値の尺度・交換の媒介(お金である為の、経済学3つの定義)」を満たす貨幣を創り出した。

 

インターネットが全世界に普及し技術革新が飛躍的に進んだのち、技術者たちは掴むことができた貨幣を「つかめない貨幣(デジタル貨幣)」に変え、流通と消費を飛躍させた。

 

しかし、過去最悪と言われた金融バブルの崩壊を引き起こした「リーマンショック」が2008年9月に起きてしまった。

 

リーマンショックは、何度となく繰り返されてきた新紙幣発行に伴う経済効果を、一瞬で吹き飛ばす影響力がありました。

 

そして同年、「現在の金融経済社会では、第二のリーマンショックが起き、再び何百億人という人々が悲しみに暮れる状況になるだろう」そう考えた「サトシ・ナカモト」と名乗る人物は「ビットコイン: P2P 電子通貨システム」という論文をリーマンショックと同年の、2008年10月31日に書き上げ発表しました。

 

この記事では、新紙幣発行について取り上げましたが、お金に関する出来事はすべて繋がっていると考えます。

 

・新紙幣の発行

・アングラマネー

・ビットコインの誕生

 

これらもきっと、私達人間の臓器の様に、切っても切り離せない関係であり、繋がっているのではないでしょうか。

 

新しい物やシステムは、過去にある問題を解決する為に創造される。

 

これは、新紙幣も仮想通貨も同様です。

 

仮想通貨を投資対象という側面だけでなく、「お金が進化したシステムである」と捉えてみると、きっと新しい発見がみつかります。

 

暗号通貨技能検定は、お金の本質や暗号資産のユースケースだけでなく、ブロックチェーンについても一日で体系的に本質を学べ、資格も取得できる技能検定講座。

 

ぜひ、技能検定講座で得た知識を、自己成長およびビジネスで活かし、所得向上にも活用いただけたら幸いです。

投稿者プロフィール

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山下健一代表理事
暗号通貨の思想とブロックチェーンの概念は、金融システムをより安全に低コストで運用できるだけでなく、銀行口座を持たない20億人の生活環境を底上げします。また、寄附や募金へ広く活用されることは、SDGsの達成にも貢献する事でしょう。一人でも多くの方と共に、正しい暗号通貨システムの可能性を学び、実生活や仕事にも取り入れて頂けるよう、当協会はこれからも「暗号通貨技能検定講座」の開催を重ねて参ります。

【資格・受賞歴】
・日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー
・東久邇宮記念賞受賞
・東久邇宮文化褒賞受賞
・特許:特開2016-081134号
・特願:2018-028585