これまで銀行と言えば、送金するにあたり「全銀システム」を活用していました。
全銀システムは1973年に運用が始まり、全ての振り込みはこのシステムを通して行われています。
結果、各金融機関は別の金融機関へ振り込みするたびに、全銀システムへ振込手数料を支払っていましたが、それは末端の消費者である私たちの支払いによるものです。
なぜ、同じ金融機関だったり支店間の送金は無料なのに、別の金融機関への振込には手数料が必要なのかという理由がここにあります。
ちなみに、銀行預金を他の金融機関へ振り込む場合、日本の中央銀行である日本銀行にも一部の預金を送金しなければなりません。
昨年の10月1日から、全銀システムの手数料は引き下げられたので、各行の振込手数料も引き下げられているのをご存知でしょうか?
ある大手行では、ATMから3万円以上振り込む場合、9月までは税込み440円(税込み)だった手数料が、10月以降は330円(税込み)に引き下げられました。
下げられたとしても、330円もの手数料が必要なのには、筆者は納得いきません。
本来、このシステムは1973年にできているのですから、システムの管理費や修繕費、一般社団法人 全国銀行資金決済ネットワーの職員数46名および理事11名の年収を考えれば、1件330円も各銀行が振込手数料として徴収する必要はないと考えます。
もちろん、全銀システムの内部のことは分かりませんが、それにしても1件330円は高い。大人の事情が見え隠れする今日この頃です。