目次
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
本日は、「フランス中央銀行、デジタルユーロの実装試験に成功!」という話題を取り上げてみたいと思います。
5月14日に実装テストを実施
フランスの中央銀行であるBANQUE DE FRANCEは2020年5月20日、ブロックチェーンを利用した中央銀行デジタル通貨(CBDC:デジタルユーロ)の実装テストに成功したと、プレスリリースで公表しました。
具体的には、デジタル金融証券の支払いテストを実施し、成功したとのこと。
ホールセール型CBDCであることが明らかに
極短いプレスリリースなので、詳細の記載があまりないのですが、注目すべき事実として、ホールセール型のCBDCのテストだということがわかっています。
ホールセール型とは、金融機関や機関投資家向け、ということであり、私たち一般の者が日常の決済に使うのは、リテール型と呼ばれます。
既存のキャッシュレス決済との共存
ここで問題になるのは、「リテール型(一般向け)のCBDCが既存のキャッシュレス決済と共存が可能か?」ということです。それでは、日本を例に挙げて考えてみましょう。
現在、日本では「なんちゃらペイ」と言われる決済方法が乱立しています。また、日本政府もキャッシュレス決済比率を上げようと躍起になっています。もし、リテール型のCBDCが、既存のキャッシュレス決済より手数料が低ければ、利用者は皆、リテール型のCBDCに流れ、既存のキャッシュレス決済を使わなくなってしまうでしょう。
この件に関しては日本銀行も認識しており、雨宮副総裁「CBDCのコアインフラの設計次第では、官の民業圧迫を引き起こし、民間のイノベーションを阻害する可能性も考えられる。」と過去に発言しています。
詳しくは既報(日本銀行、「決済の未来フォーラム」開催!~日銀副総裁がCBDCに言及~)を、ご一読下さい。
まとめ
もし、手数料が低いリテール型のCBDCが発行されても、既存のキャッシュレス決済がポイント還元などで差別化できれば(まさかリテール型のCBDCがポイント還元をするとは考えにくいので)、生き残る道はあるかもしれませんが、現状のように乱立はせず、淘汰されるでしょう。
ここからは筆者の独断ですが、各国ともホールセール型のCBDCを先行して発行することになるのではないでしょうか。日銀の雨宮副総裁も、「CBDCが民間マネー間に“橋渡し”をすることにより、決済の効率性の改善に寄与し得る」と発言しており、基本的には共存していくことを大前提としていることが伺えます。
しかし、先行きは不透明であるため、CBDCやリブラに代表されるステーブルコインやキャシュレス決済の動向には注目して参ります。
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