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【最新レポート】ブロックチェーンEXPO2021(in幕張メッセ)

幕張メッセ!


ということで、行ってきました「ブロックチェーンEXPO2021」。

 
今回は同会場で、「AI・人工知能EXPO」「量子コンピューティングEXPO」も同時開催です。
 
AIは人工知能で、量子コンピュータは近未来型のより高性能なコンピュータ、これらがブロックチェーンとも密接な関係にあると主催者の考えで今回が第3回目の開催となります。
 
展示会開始早々、東京大学教授の講演にて取り組み実情と今後の展開について述べられました。
 
現在東京大学はIBMと各種企業の中継役となり実用化に向けて舵を取っている事、2029年までに対応できない企業は淘汰されるという見解を示しました。
 
正直なところ、AIや量子コンピュータの開発という分野においては私も専門外ですし、自分事のように捉えるのも難しいなと思っていました。

目次

プロックチェーンEXPOに参加した目的

今回の目的は、日本最大級の展示会にてブロックチェーンの実用化がどこまで進んでいるのかを自分の目で確認すること、そしてブロックチェーンに関わる方々と課題や方向性について意見を交わすこと、そこから未来に向けてブロックチェーンを理解することの重要性がより伝わるような媒体づくりのためです。
 

ブロックチェーンを伝える為に心へ留めておくこと

冒頭のAIや量子コンピュータで述べたように、ブロックチェーンと聞いても現時点で生活への重要さには直結しない方も少なくないのではないでしょうか。
 
または、ビットコインをはじめとする暗号通貨に使われていると聞くと投資家が勉強する分野だと考えられるかもしれません。
 
それは間違いではありません。
 
日本人に知名度が上がった2017年に30兆円だった暗号通貨市場の時価総額は今年300兆円を超えました。
日本のGDPは約550兆円、アップルの時価総額は280兆円、トヨタは32兆円です。
 
いまや暗号通貨市場は、規模の目安で比較すると、有名企業の時価総額をも超えました。
 
もちろん、時価総額だけで判断するものでもありませんが、投資の対象として世界の注目を集めているのは事実です。
 
その根幹技術であるブロックチェーンにも注目が集まります。呼び名も価値記録から仮想通貨、そして今は暗号資産。名は体を表すと言いますが、仮想とか暗号とかの文字が先に目に入るのは私だけでしょうか(笑)
 
電子記録なのか通貨なのか資産なのか、、、
 
投資対象として、お金として、お金以外の世の仕組みを変革させる技術として、常に相手目線で応じることのできる知識と意識が必要だと感じました。
 

ブロックチェーンEXPOの様子

会場は平日にも関わらず大勢の来場者で朝からにぎわっていました。
 
今回特設されたのはNFTゾーンです。
NFTとはノンファンジブルトークンの略、日本語訳で非代替性トークンといいます。
しかしながら、こう述べても伝わりづらいことでしょう。
 
これまで複製可能なデジタルアートにおいて、NFT技術によって複製を防ぎ、世界中で唯一無二のデジタルアートが作成可能になります。
 
このNFT技術により絵画や音楽等も偽物の作成を排除し、電子データやその所有権が価値を持つことになります。
デジタルなので簡単に移転も可能となり、その売買や今後の動向に期待が集まっています。
 
今回ブロックチェーン関連で出展していた企業22社のうちNFT事業は11社。
NFTに対する期待が高まっていることが見受けられます。
 

ブロックチェーンと行政の連携

今回の出店者の中で唯一自治体が出展費用を負担した都道府県がありました。
どこだとおもいますか?
 
 それは、福岡県です。
 
福岡県は2017年に伺った際も頭一つ抜けてブロックチェーンの技術に目を向けていました。
新しい県知事が就任したことも重なって、より勢いは増しています。
 
公募の中から選抜された7社が福岡県協賛のもと出展していました。
 
11月には飯塚市共催でブロックチェーンフォーラムが開かれます。
web参加も可能とのこと。
大変貴重な機会です。
 
投資対象を目的とした出展もあるなか、社会の課題解決に向けた実例をいくつか紹介してまいります。

ブロックチェーンEXPO出展企業紹介

株式会社OKEIOS
「情報をつなぎ人と街を健康に」をキャッチコピーに、ブロックチェーン技術を医療活用できるアプリを開発されていました。
 
ブロックチェーン技術を利用することで管理コストを軽減し、個人が電子カルテを安全に保管することを可能にしています。
また、カルテから得られる情報を元に各個人の健康に向けた生活習慣改善の指導と、達成状況に応じてポイントが付与される機能も備わっています。
 
まさに「楽しく簡単に健康増進」です。
 
さらに、ここで得たポイントは居住地域内で活用できることに価値がある、という考えには大変共感いたしました。
 
個人的にこのシステムには、「緊急災害時の対応にも大きく役立つ」と考えました。
東日本大震災時、私が宮城県気仙沼を訪れた際に知ったことですが、書類関連も多大な損失を被ったため個人認証にも時間がかかり迅速な対応が出来なかったということが印象に残ります。
10年以上前から指摘されてきたCO2排出量や、生産者から消費者への安全な流通経路(サプライチェーン)
じつは大きな問題として仲介業者が関わることによる偽証が挙げられています。
 
疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、国外などを経由するとそのリスクはより高まります。
管理精度を高めようとするとコストが高くなるばかりです。
 
この問題に対し、ブロックチェーンの技術を用い排出量や流通経路の「見える化」に取り組んでいます。
 
非中央集権でお金という価値を個人間で送ることを可能にし、金融革命と呼ばれたビットコインですが、管理業務への活用には処理が遅い・データ容量が膨大という指摘があります。
 
同社はビットコインの非中央集権という公共性と管理業務のプライベート性の両立を図るブロックチェーン技術(POA)の特許を取得しました。(詳しく知りたい方はTapyrus
 
同社の正田代表は2017年福岡県で行われた日本クリプトコイン協会のフォーラムでも登壇し、社会的課題解決に向けたブロックチェーンの活用を熱心に行われてきた方です。
 
行政にも訴え続け現在の福岡県のきっかけとなられた方です。
日本の伝統工芸のNFT化に特化した団体です。
 
NFTの実用化をお伝えしたいと思ったこともあり、紹介します。
先ほどNFTはアートという風に記載しましたが、同団体が掲載しているよう「日本刀」も対象になります。
 
日本刀のデジタルデータをブロックチェーン上に書き込み、デジタルなので所有権を分割することも可能です。
それでは所有したことにならないのではないかという声も挙がるでしょう。
 
たしかに、複数の所有者がいる場合現物を所有するには既定の要件を満たす必要がありますので、いち所有者の意思だけで現物を取り寄せることは不可能です。
 
この団体が掲げているNFT化のポイントは、ひとつのアートをデジタル処理し、小分けにすることに少額から所有者となれること。
デジタル化することで世界中から所有者を募ることが可能となり、経済活動が活発になると期待されること。
 
これにより、現在の伝統工芸の職人さんの報酬機会を高めること、後継者不足の解消です。
 
私も故郷沖縄県へ繋げようと考えています。

まとめ

ブロックチェーン技術は数年前に比べ飛躍的に現実化しています。
出展者のほとんどの方がブロックチェーンを身近に感じてもらうよう説明することに同様に苦戦しています。
 
私はブロックチェーンを、ビットコインをはじめとするお金・資産・セキュリティの面それぞれに区分する必要があると記載しました。
 
それに加え、
第1世代 金融革命
第2世代 非金融部門革命(NFT等)
第3世代 社会イノベーション革命(地球環境保護等)
 
として時代の区分も述べなければならないことを実感しました。
これは私の考察ではなく、過去から現在に至る産学官の動きであり、今日の展示会の事実です。
 
今回、各出展者それぞれの担当者と30分以上会話し、ブロックチェーン事業に携わるきっかけや課題解決、今後の方針について確認してきました。
 
私が講師になった初心は故郷への貢献でした。
 
今回展示会の現状を鑑み、自分自身の気持ちを改めて内観したいと考えさせられました。
 

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投稿者プロフィール

砂川恵一郎公認インストラクター
2017年初級講座受講後、暗号通貨システムとブロックチェーン技術の将来性を確信し公認インストラクターを取得。
価格変動の注目に隠れた本質が持つ未来への可能性を明るく伝え、ともに未来を創造したい。
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