BlockchainとDLTって同じこと?
新聞を読んでいると「ブロックチェーン(分散台帳技術)」という記載内容をよく目にします。ブロックチェーンという言葉は、仮想通貨(暗号資産)に興味がない方であっても、時々、目にするキーワードではないでしょうか。
よって、興味がない方がこの様な記載を見ると「ブロックチェーンの日本語訳は、分散台帳技術っていうんだ」と思われるのは当然です。
しかし、これは正解のようで正しくはありません。
ブロックチェーンが改ざんを防ぐ
ブロックチェーンというのは、例えば「ミキからロジャーへ1BTC送る」という情報をマイナーと呼ばれる人たちが「この取引に、問題はないかな?」っとチェックします。
その後、問題がないと判断したら[su_highlight background=”#f3ff99″]ブロックと呼ばれる収納ボックス[/su_highlight]にデータ(ここでは「ミキからロジャーへ1BTC送る」という情報)を入れます。
収納ボックスは容量が決まっているので、ミキ&ロジャーのデータ以外の取引データ(トランザクションとも言います)を含め、収納ボックスがいっぱいになったら、別のブロックをマイナーさんが生成します。
そして、[su_highlight background=”#f3ff99″]一つ前の収納ボックスに入っていた一部のデータを新しい収納ボックスに入れ、以前の収納ボックスとデータで紐づける[/su_highlight]ことにより、改ざんを防ぐという、今までにないシンプルでグッドなアイデアなのです。
DLT(分散型台帳技術)は皆で見守る
DLTとは、Distributed Ledger Techonologyの略です。日本語では分散台帳技術と訳されます。
DLTは、ビットコインであればビットコインに繋がったすべてのコンピュータが[su_highlight background=”#f3ff99″]「ブロックチェーンに収納されたデータを皆で監視しようぜ!みんなで監視したほうが、間違いを見つけやすいよね!」[/su_highlight]という考え方です。
第三者機関、例えば金融機関である銀行などは、メインサーバー(たくさんコンピュータが集まっている環境)があり、そのサーバーに記録されている取引データと、メインサーバーと同じデータを保存しているサブサーバーがいくつかあります。
しかし、この状況だと幾つかあるサーバーにミサイルを撃ち込まれると、過去の取引データを含めて、すべてなくなってしまう可能性があります(実際、日本ではありえない事ですが、、、)。
また、それらのサーバーに凄腕のクラッカー(ハッカーの中でも悪い方の人)が侵入しデータを改ざんされたら、これも過去の取引データを失うばかりか、あり得なかった取引記録が作られてしまい、大きな損失を被る恐れがあります。
それら悪意ある者から、サーバーやその他のシステムを守るために、金融機関は様々な手数料を我々から徴収しています。もちろん、徴収することが良い悪いの話しではなく、今までのシステムだとそうするしかなかったからです。
しかし、ビットコインの論文が2008年に発表され「おやっ、同じ取引データを有志のみんなで分散管理(ビットコインネットワークに繋がっているすべてのコンピュータで同じ取引記録を管理)すれば、銀行の様な多額の手数料は必要ないし、クラッカーに攻撃される心配も減るし、ミサイルが一部のパソコンを破壊しても、その他のパソコンが同じデータを持っているから安心だよね!」という考え方が世界に浸透して行きました。
ブロックチェーンとDLTのコンビは安心安全を形にした頼れる親子
いかがでしたでしょうか?
ブロックチェーンとDLTをできる限りイメージしてもらいやすく表現してみました。
- 成長する子供:ブロックチェーンとは、過去の取引履歴から現在までの取引履歴をクラッカーから守るアイディア。
- 頼れる親:DLT(分散台帳技術)は、すべての取引記録を皆で確認&保管しミサイルから守るシステム。
と覚えておけば、小学生にも説明しやすいかもしれませんね。
代表理事 山下健一
ブロックチェーンの本質も学ぶことが出来る、暗号通貨技能検定(初級編)とは!?
↓↓↓
投稿者プロフィール
-
暗号通貨の思想とブロックチェーンの概念は、金融システムをより安全に低コストで運用できるだけでなく、銀行口座を持たない20億人の生活環境を底上げします。また、寄附や募金へ広く活用されることは、SDGsの達成にも貢献する事でしょう。一人でも多くの方と共に、正しい暗号通貨システムの可能性を学び、実生活や仕事にも取り入れて頂けるよう、当協会はこれからも「暗号通貨技能検定講座」の開催を重ねて参ります。
【資格・受賞歴】
・日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー
・東久邇宮記念賞受賞
・東久邇宮文化褒賞受賞
・特許:特開2016-081134号
・特願:2018-028585
最新の投稿
Web32024年4月2日FIN/SUM2024|総括レポート ニュース2024年2月15日政治3.0:ブロックチェーンが拓く透明性のある新時代の政治 DeFi2023年7月28日ゼロ知識証明入門:理論から応用まで ビットコイン2023年7月25日アメリカ大統領候補ロバート・F・ケネディ・ジュニア、ビットコイン・カンファレンス「MINING DISRUPT」でスピーチを行う予定