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ビットコインの価値をエルサルバドルから考える

エルサルバドル

ビットコインが10月20日に過去最高値を更新し、現在も上値を伺ってるような相場観が漂っている。

 

そんな中、今回の上昇相場のきっかけの一つとなったのが、エルサルバドルの「ビットコイン法定通貨となる」という国策だ。

 

また、エルサルバドル政府が420BTC分のビットコインを10月28日に追加購入したことが分かった。同国が保有するビットコインは合計1,120BTCとなった。

 

この様に、エルサルバドルではビットコインの購入を進めており、その展開は今後も続くものと思われる。

 

今回のコラムでは、ビットコインんを法定通貨にする事によるメリットをシンプルにまとめた。

目次

ビットコインが注目を集めたわけ

2021年6月上旬に、エルサルバドルでビットコインが法定通貨になるというニュースが流れた。

一国の大統領が主導する政策として、世界中の注目を集めた今回の国策は、賛否両論を巻き起こしている。なぜなら、国家が発行している通貨ではないビットコインを法定通貨と認め、国内で使用できるようにしたためだ。

一般的に、新興国の人々の7割前後は、銀行口座を持っていない。

理由は様々だが、フィリピンへ何度か足を運んでいた時に聞いたリアルな話では、「明日、生活できているかどうか分からないのに貯金なんて考えられない」という内容だった。


フィリピンのスラム街の状況を見ると、その言葉もうなずける。

この様に、先進国では考えが及ばない発想だったが、現地のリアルな生活環境を見ると、納得できる言葉でもあった。


よって、エルサルバドルも同様に、7割前後の国民が銀行口座を持っていない環境では、現金の使用率が非常に高いため、開発途上国のお金に関する問題は何処も同様の内容だ。


それは「送金問題」である。

エルサルバドルの国民が海外へ出稼ぎに行った場合、どの様な方法で、愛する家族へ送金しているのだろうか。

答えは、送金業を営む仲介業者を活用する事。送金額は、年間4億ドル(440億円)に達している。

1回の手数料は、10%を軽く超える事もあり、年間約44億円以上が手数料として徴収される。

しかしながら、銀行口座を持たない人々にとっては、送金業者を使う以外の選択肢は無く、手数料はを支払う事に対する疑問は薄れていた。

ビットコインを法定通貨にするメリット

そこで、エルサルバドルのブケレ大統領が目を付けたのが「ビットコイン」だった。

・先進国により供給をコントロールされない
・送金手数料が送金業者よりも安価
・口座維持管理手数料が徴収されない
・金融機関によりアカウントを凍結されない
・スマホさえあれば管理できる
・セキュリティーが高く改ざんされない

現時点は、この様なメリットが考えられるが、エルサルバドルから国民へのビットコインに対する説明は行き届いておらず、戸惑いを隠せない人々も多い様だ。

しかしながら、理解が進んでいる国民にとってはメリットが多い。

先にも書いたように、卸売業を営む男性は、米国からの送金を受けるのにメリットがあるとのこと。この他にも、エルサルバドル国内での環境が整っていけば、戸惑いを感じている国民も、日常での活用が一般的に使用されるようになると考える。

では、どうすれば、その環境が整っていくのだろうか?

それは、いつの時代においても、どの国においても、必要とされるのが「学び」だ。

活用する為のハードルが高ければ、人は手を付けにくいものだ。ビットコインも例外はなく、リリース当初は。一部の人が楽しんでいる遊びだと捉えられていた。

しかしながら、ビットコインはスマホさえあれば、無料でアプリをダウンロードし、個人から個人へ直接送受金する事が可能となった。

スマホを紛失したり、アプリを誤って削除したとしても、秘密鍵の管理方法を理解していれば、ビットコインは取り戻せる。

これは、財布はスリに合うと、中の現金は戻ってきませんが、スマホを紛失してもビットコインは戻ってくることを意味します。

現在、エルサルバドルでは、街中にビットコインATMの設置が進められているが、一部のATMが何者かに炎上させられてしまうという事件も起きている。

ビットコインを法定通貨とした意味とは

エルサルバドルは、国としてもマイニング事業に力を入れ始めており、さらなる事業展開にも注目が集まっている。

今回の政策が順調に進み、一定の成功を収めれば、間違いなく諸外国にも波及すると考える。

では、そうなった場合、どの様な状況が考えられるのだろうか。それは、世界三大基軸通貨である、ドル、ユーロ、円、の3大基軸通貨に影響されない通貨ネットワークが構築されることを意味する。

これは、先進的であるように見えて、先進的な技術を持ちながら、過去に戻っているとも言い換えられるのではないだろうか。

なぜなら、数百年前は、世界各国ともに、その国々の通貨で国家が成り立っていたからだ。

基軸通貨は多くの人が使用する事で利便性は向上するが、利権は各国家に握られ、貧富の差が浮き彫りとなる。

現在が、その状況だ。

国家に管理されないビットコインを基軸通貨にすることで、より自由な国家運営を国家間のネットワーク環境を整えることが出来ると考える。

エルサルバドルの動向に、今後も注目していきたい。

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投稿者プロフィール

山下健一代表理事
暗号通貨の思想とブロックチェーンの概念は、金融システムをより安全に低コストで運用できるだけでなく、銀行口座を持たない20億人の生活環境を底上げします。また、寄附や募金へ広く活用されることは、SDGsの達成にも貢献する事でしょう。一人でも多くの方と共に、正しい暗号通貨システムの可能性を学び、実生活や仕事にも取り入れて頂けるよう、当協会はこれからも「暗号通貨技能検定講座」の開催を重ねて参ります。

【資格・受賞歴】
・日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー
・東久邇宮記念賞受賞
・東久邇宮文化褒賞受賞
・特許:特開2016-081134号
・特願:2018-028585
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