先日のコラムでは、ビットコインが過去最高値を更新したことに伴い、暗号通貨に対する本質的な理解を深めるコラム「暗号通貨で資産形成の為の資産運用を進める5つの方法とは」という題名でコラムをお届けしました。
そこで今回は、相場という観点ではなく、暗号通貨を正しく学ぶことに焦点を当ててお届けいたします。最後までお読みいただければ幸いです。
目次
ビットコイン投資で損した人はいない
Twitterにも投稿しましたが、ビットコインが日本円で過去最高値を更新したという状況は、「ビットコインに投資した人で、損をした人は一人もいない」、という状況を表しています。
ビットコインが日本円で過去最高値を更新。この状況がどういう状況か説明すると、「ビットコインに投資した人で損をした人は一人もいない」ということ。資産形成ポートフォリオにビットコインを入れないなんてあり得ない時代。でも、その事にまだ気づいていない人が山ほどいる。ということは?です。 pic.twitter.com/6genlqrRu9
— 山下健一|日本クリプトコイン協会 代表理事 (@Kenichi_Y) October 17, 2021
この様に、資産形成ポートフォリオにビットコインを入れないという事はあり得ない時代が近づいています。しかし、その事に気づいていない方は、まだまだ世界には山ほどいるというのが、現在の状況です。
では、暗号通貨で資産形成を進めたい場合、どの様な考えを持ち行動すると、より良い結果に繋がるのでしょうか。その答えは、暗号通貨技能検定講座を受講し、検定試験を終えた後に書いて頂く感想文の中にも答えがあるのだと気づかされます。
暗号通貨の初心者が陥りがちな事実
感想文は、3つの質問で構成されています。
①なぜ、初級検定講座を受講しようと思ったのか?
②受講して何を得たのか?
③今回の学びを何に活かすのか?
まず、①の回答で多いのが、「知人から投資対象としてビットコインを紹介されたけれど、理解が進まないので受講した。」、「みるみる価値が上がってくが、喜びと不安が交錯するのでしっかり学びたかった。」などの感想が多い様です。
経済活動や金融政策など、日ごろから興味があり新聞やネットで検索しビットコインを知るケースもありますが、その内容から「ビットコインを保有したい」という意識に至ることは少ない様です。なぜなら、どの様な記事であっても投資対象としての紹介が色濃く、最後には不安に駆られる締めくくりが多い為です。
私たちは、ファーストインプレッション(第一印象)に引きずられる傾向があります。初めて見聞きした物事をベースに考えてしまい、それ以降に見聞きする内容と最初の内容に食い違いがあると、後者を否定しがちになるからです。
新聞記事やネット記事であれば、それが最初であっても「一つの知識」として脳が扱います。しかし、その事を親や友人、自身よりも知識があるであろう人に聞いた瞬間、その内容が「最初の情報」となり、知識ベースに刻まれます。
それが、間違っていたとしても、です。
厄介なことに、間違っている知識が正しい知識であると思い込んでしまったため、後から正しい情報に触れたとしても、素直に受け入れる事ができません。この事から、初めて知る物事を、誰からどの様に伝わるのかという事は、非常に重要である事が分かります。皆さんはいかがでしょうか。
思い込みとは怖いもので、思い込んでしまった事に善悪はありません。なぜなら、そう思ってしまったのだから仕方がないのです。それが、誤った情報であっても、正しいと思い込んでしまっては、他者もその様な状況である人を攻めることはできません。
しかしながら、相手が大切であればあるほど、間違った状態でいる事に気づかせてあげたいと思うものです。大事なのは、まずは受け入れてあげる事。
人は、信じている事を否定されると、それ以上に反発してしまいがちです。厄介なことに、間違った知識がベースにある為、そこに蓄積されていく知識もまた、間違った解釈のまま理解が進みます。
有資格者にとって最も大事な事とは
暗号通貨技能検定講座の中では、学んだ事をアウトプットする機会として、ロールプレイングを実施しています。その質問内容には、「みなさんが、ビットコインって危ないんですか?」と聞かれた場合、最初の一言は、どの様な回答がベストなのかアドバイザーとして返答します。
答えは「そうですよね。危ないと思いますよね。私も最初は危ないと思っていたんです。」という言葉から始まります。そうするこ事で、双方には「共感」という情報共有が構築されます。ラポール現象と呼ばれています。これにより、相手は、否定されることなく受け入れてもらえたことで、心の脳が開き、あなたの言葉を聞く体制が整います。
これは、暗号通貨の分野に限った事ではなく、どの様なシチュエーションでも活用できる心理学的アプローチです。この様に、正しい暗号通貨の知識を学び理解を深めようとした時、あなたの話をしっかりと聞いてくれる方へ相談するという事は非常に重要である事が分かります。
初級検定講座を受講する方は、様々な思いと理解の差がある中で受講されますが、全ての受講生の知識を一定のラインまで引き上げ、正しい知識をインスト―スする場所が暗号通貨技能検定講座(初級編)です。
投資対象としての暗号通貨、新たな技術革新を可能とするブロックチェーンの概念、平等公平なる世界の思想に気づける暗号通貨の思想。本質を学ぶことの重要性に気づいていただけます。
ビットコインとはシステムの名称であるという本質
「受講して何を得たのか?」という質問については、講座の中で紹介する、暗号通貨技術に伴うユースケースをあげる方が多い様です。選挙での投票や税金徴収のシステムに使えるという内容には、多くの方が驚かれる様です。
なぜなら、受講する方の多くは、ビットコインを初めとする暗号通貨は、投機対象であるという認識が色濃く根付いている為です。マスメディアにおける偏った情報共有が主な原因です。視聴率を上げたい、部数を伸ばしたい、その様な側面でのアプローチが、私たちの情報を偏らせています。
しかしながら、最近の記事には偏った内容ばかりではなく、暗号通貨を「システム」として捉えた内容の記事も増えてきました。先日の日本経済新聞の一面『膨張する分散型金融、通貨の未来問う』は、それに該当する記事ではないでしょうか。サブタイトルの「11兆円市場、当局は資金洗浄を警戒」が少々気になりますが、読み手を引き付けるためには、致し方ないのでしょう。
「受講して何を得たのか?」という内容として重要な事の一つに、「ビットコインとはシステムの名称である」という事があげられます。どうやら、ビットコインという名称は、金色のコインの中にBと書かれたコインの名前だと思っている方が多い様です。
実は、ビットコインの本質として、ビットコインとはシステムの名称だという事が大前提にあります。これを理解しないままでいると、ビットコインや暗号通貨の本質を見誤ってしまいます。著名な方の中でも、この様な事を口にする方がいます。
「私は、ビットコインは信用できないが、ブロックチェーンには可能性があると思っている」
もし、身近にこの様な発言をする方がいたら、一歩引いてその言葉を受取ってあげてください。こういう発言をする方は、暗号通貨やブロックチェーンの本質を理解されていない方です。
ブロックチェーン技術とは、暗号通貨システムの根幹であり概念です。しかしながら、暗号通貨システムを構成している一部にしかすぎません。
ブロックチェーンと言う言葉が、日を追うごとに注目されている事は喜ばしい事ですが、改竄できないシステムを構築する要素には、公開鍵暗号や電子署名、P2PやPoWという様々な技術が総合的に組み合わさっているという事を忘れてはなりません。インターネットのシステムも、我々の身体と言うシステムも、数多くのパーツが組み合わさり構成されています。
暗号通貨も学びと行動は表裏一体
「今回の学びを何に活かすのか?」という質問については、「学んだ本質を身近な人に伝えたい、上級検定講座を受講し更に本質を学びたい」という感想が多い様です。この様な内容に出逢うと、心から嬉しくなります。
しかしながら、ここで大事なことは、ロールプレイングでも気づかれる様に、「理解したと思っている状態と、理解している状態とでは、全く違う状態にある」という事です。
例えば、大学に行けば専攻した学問を4年間学びます。言い換えれば、4年間の間、毎日学び続けるという事です。では、暗号通貨の分野における学びはいかがでしょうか。暗号通貨も同様に、初級検定講座を受講し全てを理解した感覚になっていないかどうかという点がとても重要です。
暗号通貨技能検定講座の受講は、あくまでも暗号通貨の本質を理解する為のスタートラインに立つ日であり、暗号通貨の思想やブロックチェーンの概念を完全に理解したことにはなりません。何故なら、学んだあとに、その事を実感する機会を自らの行動で与えなければならないからです。
・書籍を読み学びを深めているか
・理解を深めるために無料の再受講ができているか
・仕事やボランティア活動に活かせ続けているか
・家庭に落とし込み継続できているか
・寄附や募金などの実践は継続できているか
・その想いを周りの方に共有できているか
・暗号通貨に投資しているか
この様に、学びと実践を継続してこそ、実生活はより豊かになります。
ビットコインを初めとする暗号通貨を、投資対象として捉えていても同様です。暗号通貨技能検定講座を受講された後、ビットコインを定期的に購入していた方は、何人おられるでしょうか。その他のアルトコインを調べ、定期的に保有している方は何人おられるでしょうか。
きっと、学び続けている方は革新が深まるため、魅力的なプロジェクトのコインやトークンを所有され応援し続けている事でしょう。これは、株式投資で資産形成を行う事と同様に、大株主としての価値観を持ち向き合っている事と同様です。株式投資も暗号通貨投資も、学びと行動は表裏一体なのです。
暗号通貨を学ぶことは人生を豊かにする一つの手段
暗号通貨技能検定で、何度もお伝えする事の一つに、「みなさんは、何のために仕事をしているのでしょうか?」という事を問うシーンがあります。では、その答えはどういった内容なのでしょうか。
正解は「お金のため!」です。
少し、偏った答えでしたね。言い替えます。正しくは、「自分がやりたいことを満喫するために、お金があると便利だからお金も稼いでいる」という一つの答えは、正解であると思います。
既に、インカムゲインを確保できている方は、ボランティアでの奉仕活動をメインに生活する事も可能ですが、多くの方は時間労働に追われ、毎日を過ごしています。そんな中、未だに暗号通貨を否定的に捉えている方や、投資運用そのものを否定している方も少なくはありません。世の中の大多数が、お金という数字を動かすことで成り立っているのにです。
冒頭でもお伝えしましたが、ビットコインが過去最高値を更新しました。
私がビットコインに出逢ったのは、2012年10月。この時の価格が1BTC=800円。現在から換算すると、既に8750倍です。初級検定講座をスタートした、2015年5月の価格は、1万5千円でした。
お金が人生のすべてではありませんが、お金がある事で、できる事の可能性は広がるのも事実です。
2012年に、1BTCが800円だから購入した方がいいよと伝えましたが、多くの方は購入しませんでした。2015年に、初級検定講座をスタートし、講義で全国を回り始めました。暗号通貨の本質を学べる講座の中では、ビットコインの可能性にも気づく事ができます。
2017年に、ビットコインが過去最高値を付けたとき、「今から買っても遅いでしょ」と言った方も数多くいました。また、あれほどビットコインに肯定的だったにもかかわらず、2018年から価格が下がっていった際には、売却してしまい「損をした!」と、ビットコインや暗号通貨に否定的になった方も数多くおられます。
学んでも保有の第一歩を踏み出せずにいる人や、購入したけれど、先の下落で売却してしまったという方の話を聞くと、「もっと学び続け、確信を深めておけばよかったです。」と後悔されているケースがほとんどでした。そんな時、私はいつも、「今からでも遅くはないので、学び続け、ドルコスト平均法での購入を進めてみてはどうでしょうか」とアドバイスします。
今年、ビットコインが過去最高値を更新しました。そして今後も、ビットコインは相場のアップダウンを繰り返しながら、「過去最高値更新!」というニュースで私たちの事を賑わせてくれる事でしょう。
ビットコインを初めとする暗号通貨は、今や6,000種類以上にも及びます。それらの暗号通貨プロジェクトの中には、本気で世界をより良い方向へ進めようという理念でプロジェクトを進めている団体が数多く存在します。私たち、JCCAもその内の一つです。
そして、当協会が設立した2014年とは違い、今では数多くの学びの機会が提供されています。
・書籍も数多く販売されています
・無料で暗号通貨を学べる 『PoL』 というサービスがあります
・有料で価値ある情報を配信している情報サイト『HashHub-Research』というサービスがあります
・ブロックチェーン技術者を育てる『ブロックチェーン大学校』という学びの場所があります
今のあなたに合った学びがきっと見つかるはずです。
どの様な環境下に置かれても、学び続けることは、私たち人間に与えられた平等で幸福な機会です。学びを忘れずに、あなたの可能性という花を咲かせましょう。
学びこそ、美しい「学美」です、、、座布団一枚。
それでは、暗号通貨技能検定講座で皆様とお会いできること、楽しみにしています。
暗号通貨技能検定のお知らせ
こんな想いの方々が受講されています
- 暗号通貨やブロックチェーンについて、知識の有無にかかわらず興味関心がある。
- 同一労働・同一賃金が施行された中、資格を得て他者との収入に違いを出したい。
- 自社のビジネスにブロックチェーン技術がどの様に導入できるのかを知りたい。
- SDGsの目標達成に対し、ブロックチェーン技術がどの様に関係していくのかを知りたい。
- 暗号通貨の正しい知識をもち、どの暗号通貨に注目したらよいのか等の明確な判断力を付けたい。
- 暗号通貨の始め方や取り扱いを覚えたいが、書店に並んでいる本やYoutubeを見ても理解が進まない。
- 講師としての資格を取得し、より多くの方々へ暗号通貨の思想やブロックチェーン技術の概念を伝えたい。
投稿者プロフィール
- 山下健一
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暗号通貨の思想とブロックチェーンの概念は、金融システムをより安全に低コストで運用できるだけでなく、銀行口座を持たない20億人の生活環境を底上げします。また、寄附や募金へ広く活用されることは、SDGsの達成にも貢献する事でしょう。一人でも多くの方と共に、正しい暗号通貨システムの可能性を学び、実生活や仕事にも取り入れて頂けるよう、当協会はこれからも「暗号通貨技能検定講座」の開催を重ねて参ります。
【資格・受賞歴】
・日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー
・東久邇宮記念賞受賞
・東久邇宮文化褒賞受賞
・特許:特開2016-081134号
・特願:2018-028585
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