皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
本日は、米バージニア州のアヤラ議員、選挙にブロックチェーン技術を使用するよう、選挙管理局に要請、という話題を取り上げてみたいと思います。
要請内容と選挙管理局の方針
VIRGINIA’S LEGISLATIVE INFORMATION SYSTEMに掲載された報告書から抜粋し、重要な点を下記に列記致します。
要請内容
- 選挙局の使命は、連邦市民のための正確で公平、開かれた、安全な選挙を促進し支援すること
- ブロックチェーンテクノロジーは、政府の記録管理、投票、管理の連鎖、投票の集計など、記録されたトランザクションを必要とするあらゆる分野に大きな影響を与える可能性がある
- 選挙管理局に、有権者の記録と選挙結果を保護するためのブロックチェーン技術の使用を研究するよう要請する
選挙管理局の方針
- 投票者記録と選挙結果を確保するために使用できるブロックチェーン技術の種類を決定する
- 従来の登録と選挙と比較して、そのような技術を使用する費用と利益を決定する
- 投票者記録と選挙結果のセキュリティに影響を与える慣行にブロックチェーンテクノロジーを実装するかどうか、およびその実装方法に関する推奨事項を作成する
なお選挙管理局は、
「2020年11月30日までに1年目、2021年11月30日までに2年目の会議を完了し、選挙部は、知事と総会にその概要と報告書を提出します」としています。
けっこう研究の期間が長いですね。
順調に進んでも、2022年から実装開始といったところでしょうか。

選挙にブロックチェーン技術を使うメリット/デメリット
この項目は、筆者が考える「選挙にブロックチェーン技術を使うメリット/デメリット」を列記します
メリット
- 低コストで選挙を実施
選挙票郵送コスト、立会人や集計する方の人件費など莫大 - 不正・改ざんがない
- 選挙会場に行くことなく、スマホでどこからでも投票できる など
デメリット
特に思い当たらないのですが、強いてあげれば、
- スマホを使えない層、所持していない(できない)層の対応
- なりすまし投票の対応
スマホが使えない層というのは、皆さん想像できると思うので、「なりすまし投票」について説明します。
そもそも戸籍(住民票)をブロックチェーンで管理し、選挙権を発行するような流れになると思うのですが、問題は“本人確認”の問題。
スマホを操作しているのが本人であるのか、を如何に証明するか。
携帯の指紋認証や顔認証で済めば良いのですが、認証後にスマホを他人に渡して“なりすまし投票”を行うことも可能ではないでしょうか。
本人確認してから、投票が終わるまで、本人であることを担保しなければなりません。
何か良いアイデアありませんか?
投票終わるまで、顔認証し続ければ良いかな?
その問題だけ解決できれば、良いことづくめだと個人的には思います。
さらに、投票が終わった瞬間に投票した履歴をスマホから削除する仕組みを作れば、誰に投票したか、という秘密も守られるでしょう。
まとめ
選挙の分野に関しては、ブロックチェーン技術と、とても親和性が高いので、遅かれ早かれ実現される分野だと思います。
そうなった暁には、
YouTubeで立候補者の政見放送を視聴して、QRコードを読み込んで“ピッ”と選挙コインを送信で、投票完了!
みたいになっていると思いますよ!