羽根のない風力発電機が2020年に販売スタート ~注目される「再生可能エネルギー」~

皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

本日は、スペイン生まれの羽根のない風力発電機が2020年に販売スタート、という話題を取り上げてみたいと思います。

注目される「再生可能エネルギー」

SDGs(持続可能な開発目標)の達成の重要性が叫ばれる昨今、再生可能エネルギーが注目されています。

具体的には、

  • 太陽光
  • 風力
  • 波力・潮力
  • 流水・潮汐
  • 地熱
  • バイオマス 

などです。

日本やカナダ、中国で最も供給されている再生可能エネルギーは水力発電で、ドイツやスペイン、イギリスでは風力発電といったデータがあります。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁

羽根のない風力発電機、スペインの企業が開発

羽根のない~というと“ダイソン”を思い浮かべる方も多いと思いますが、ダイソンはイギリスの電気メーカーで、今回の製品とは無関係。

今回、羽根のない風力発電機を開発したのは、風力発電が盛んなスペインの企業、Vortex Bladeless社(ボルテックス ブラデレス社)です。

2020年に販売スタートと、EMIRAが報じています。

特徴を簡単にまとめてみます。

一般的に風力発電機は、羽根(プロペラ)がぐるぐる回っているのをイメージされると思いますが、Vortex Bladeless社が開発した風力発電機は、

  • 羽根がない
  • 小型ロケットのような形をした円筒形
  • 高さは約2.7m
  • 素材は、炭素繊維とガラス強化繊維(FRP)を使用
  • 振動する上部と地面に固定される下部に分かれている

商用化される際には、重さ約15kg、発電量100W/hを想定している、とのこと。

“百聞は一見に如かず”ですので、実際に設置された発電機の動画をご覧ください。

奇妙すぎる!

電動歯ブラシの、歯ブラシ部分を取ってしまったみたいです。

しかし、とても小型で従来の風力発電機と違って、場所はさほど選ぶことなく設置できるメリットはありそうですね。

発電の仕組みは、

筒の中に、コイルと磁石を用いた特許取得済みの発電装置が内蔵されており、上部が左右に振動することでエネルギーを生み出す仕組み、とのこと。

開発の背景と技術の仕組み

発電機の上部を“ぶるぶる”させる仕組みは、「渦励振(うずれいしん)」という現象を利用しています。

渦励振とは、各物体が持つ固有振動数と、風が円柱などの物質に当たって発生する空気の渦の周波数が一致した場合に、共振を引き起こし振幅が増大する現象で、本来は建築物を造る際の厄介者として扱われ、1940年にアメリカのタコマ・ナローズ橋がこの現象により崩壊したことで、広く知られるようになりました。

皆さんも一度は目にしたことがある映像だと思いますが、参考に貼っておきます。

コンクリートの塊が、まるで“こんにゃく”みたいになっていますね。

羽根のない風力発電機のアイデアは、橋を壊すほどのエネルギーがあるのならば、コントロールして発電につなげられるのではないか、という逆転の発想だったそうです。

ちなみに、Vortex Bladeless社は、風速3mからでも共振を引き起こし、発電を開始・維持できる仕組みを作り上げました。

まとめ

気になるお値段は、1基あたり200ユーロ前後(日本円にして約2万4300円程度)の予定です。

軽さや設置のしやすさから、自宅の屋根や庭などへの導入を想定しているそうです。

近い将来、本格的にIoT時代に突入した暁には、この発電機とインターネットが接続され、発電量や使用量は逐一ブロックチェーン状に記録・管理されて、足りないところには、スマートコントラクトで、自動的に電力が流れていく!、なんて想像できますね。

課題は、更なる小型化と発電効率のアップだと思います。

そうしたら、どこの自宅でも“ぶるぶる”している光景が見られるでしょう!

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