01. 金融機関の影響について

例えば、あるアイデアが浮かびビジネスを始めるとします。当然、ベンチャー企業ですから資金集めに苦労します。ところが動画サイトで理念とビジネスプランを話し、世界中の人から共感を得られれば暗号通貨で送金してもらい資金が集まり解決します。

College GameDay

実話として「カレッジ・ゲームデイ」というアメリカの大学生たちがプラカードを競う人気イベントがありました。201312月に一人の学生がプラカードに『Hi mom send (送ってよ)』と、いう文字と共に、ビットコインのロゴとQRコードを印刷しました。それがテレビ画面に映し出されたところ、最初の24時間のうち誰ともわからない人から100件以上、当時のレートで22600ドル(約226万円)相当のコインが集まりました。この学生は冗談のつもりで行なったと思いますが、注目すべき評価は「共感した人々がダイレクトに送金できる」点です。将来的には大企業が行なう新株や社債発行に代わって一般人による暗号通貨による出資がメジャーになるかもしれません。そういう意味では金融機関(証券会社含む)が少なからず影響を受けると予想されます。

02. 広告業界への影響について

動画サイト、ブログ等に見られる広告は今後激減するかもしれません。動画サイトの“いいね”やブログの“いいね”の代わりに暗号通貨で送金するようになれば、作成者へのダイレクトな収入になりますので無理に広告を貼り付けなくても運営できるようになります。広告が多いサイトは、サイト自体の魅力がないと判断されるようになり衰退するかもしれません。

Advertisement

結果、テレビ媒体からインターネット媒体広告に活路を見いだした広告業界もネット広告を再考にしなければならない日が来るかもしれません。

03. 企業決済や税金の徴収について

世界中で行われる暗号通貨取引の履歴は誰もがアクセスでき、全ての内容を確認できます。もちろん、現状はその取引を行なった人を特定することは困難ですが、もし仮に国や専門機関がIDを発行し管理、特定できるようにすれば課税が容易になるのではないでしょうか?

Tax

アルゴリズム(計算方式)で取引履歴を調査し、税務申告の内容をチェックする。そして、大規模に大量調査できるようになれば、税務所や職員の負担が軽くなりますので個人企業においても半期決算や四半期決算が主流になるかもしれません。究極ですが1ヵ月決算になれば、今ほど税金対策がとれないので税収が増えるかもしれません。

04. 選挙について

選挙に当選する人の代表例として地盤を受け継ぐ議員の子息、秘書やタレント等全国的に知名度を持つ人や政権が代わる場合の○○チルドレンと呼ばれる新人議員が居ますが、それら以外の人が当選を狙うならどうすれば良いでしょうか?

Election

暗号通貨を採用することで解決するかもしれません。送金手数料がほぼ掛からないことを生かし、全国から100円相当の支援を受けるとすると、1件当たりの金額は小さくとも、多くの人の支援を募ることができるようになります。全国的に多くの国民から支持・支援を得ることは、地盤や組織票以外の無党派層の動向が今まで以上に選挙結果へ反影することを意味します。

そういう意味では、民主主義がさらに発展し、より良い政治が行われるようになるかもしれません。

05. クレジットカード業界について

決済手段として普及したクレジットカードですが暗号通貨の登場により、かなり影響を受けると考えます。ポイントがつく理由から現金払いよりクレジットカード払いを選ぶ人が多いですが、そのポイント分は、どこから来ているのでしょうか?

Card

それは、店側がクレジットカード会社に支払う手数料の一部からきています。手数料は3~7%前後だと言われています。これは、利益率がそれ以下のビジネスではクレジットカード決済はできないということを意味します。もし、暗号通貨を採用すれば手数料がほぼ掛からないので利益率が2%、3%のビジネスでも成立することになります。

06. 日本での可能性について

初めは新しいものに対し保守的である反面、利便性を強く求める一面もあることから意外と早く普及していく可能性があります。

チップ制度のない日本ではどうしても財布に小銭が貯まります。また、ビジネス間の競争が激しいので多くの店がポイントカードは採用していますが、原則的に発行元の店しか使用できないので不便です。店ごとにポイントカードがあるので財布にかさばります。小銭やポイントカード、そしてクレジットカードのポイントも暗号通貨に交換でき世界中で使えれば便利だと考えます。そして数年後には、暗号通貨は革命であったと気づく人々も多いのかもしれません。

革命は初め、過小評価されます。

電話の発明はおもちゃのように扱われましたし、自動車の発明は故障や道路が舗装されていないこともあり期待はされてはいませんでした。20世紀の終わりに始まったIT革命も「世界中が繋がっても何が変わるの?」という反応が多かったそうです。

世界中と繋がっていない時代に世界中が繋がっている世界観をイメージするのは相当難しいとも言えます。日本ではその時代に次の時代をイメージし、踏み込んで行ったのは、例えば、孫正義氏や三木谷浩史氏です。

IT革命後、衰退したビジネスもありますが同時に多くのビジネスも存続しています。それらの多くは人々に利便性や快適な暮らしをもたらしました。そういう意味で暗号通貨や関連ビジネスは非常に魅力的に感じられます。

暗号通貨は現在、政治的、経済的にクリアしなければならない問題を抱えています。しかし、拒絶や拒否するのではなく、「そのような時代が来た!」と合わせていくことで、今までとは違った世の中になる事が期待されます。

IT革命同様、きっと人々に幸せをもたらすのではないでしょうか!?

それでは、次のテーマからは暗号通貨についての基礎的な解説とその内容について進めていきます。まずは、言葉の一つ一つを奥深く理解しようとせず、全体像を理解しようと考え進めて参りましょう。

一般社団法人日本クリプトコイン協会
代表理事 山下健一